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Lightroom Classic 13.0.1の「ぼかし(レンズ)」 [Photoshopと現像ソフト]

 Lightroom ClassicやLightroomがアップデートされました。
 注目?の新機能は「ぼかし(レンズ)」と「ポイントカラー」でしょうか。HDR機能も強化されましたが、HDR対応モニターを持っていないと意味なさそうです。

 どのような機能なのか、まずは「ぼかし(レンズ)」を試してみました。現像機能のどのパネルに入ってくるかと思ったら、いきなりの独立した単独のパネルでした。ちょっとびっくり(失礼ながらそれほどの機能ともあまり思えないので)。
 Photoshopを使っている人はPhotoshopに「ぼかし(レンズ)」フィルターがあるので、ボケの効果をイメージしやすいかもしれません。単なるぼかしではなく、光学的なボケを演出してくれるものです。今回搭載されたのは、さらに被写体を自動認識してそれ以外をぼかしてくれるという、AI時代の進化した「ぼかし(レンズ)」ということのようです。


2023101501.jpg
独立パネルとして新設された「ぼかし(レンズ)」。
まだ開発中ということでレビュー投稿ページに飛ぶこともできます。


 
 

 「ぼかし(レンズ)」では、機能をオンにすると自動的に被写体を見つけ出し、その前後をぼかしてくれます。ぼかす量は「ぼかし量」で、ぼけの質を選ぶのは五つのボタンで(中には口径食もあります)、ボケた光源のハイライトの調整は「ブースト」で行えます。
 そのほか、人物や被写体を自動で見つけてそれ以外をぼかすためのボタンや、ピントの合う距離や範囲を手動で調整するための「焦点範囲」というスライダー、さらにはピントが来ている部分とボケた部分をマウスでドラッグして調整する「焦点」および「ぼかし」というマスクのような機能も用意されています。


 簡単に試してみたのが次の例。

2023101502.jpg
「ぼかし(レンズ)」の適用前。


2023101503.jpg
「ぼかし(レンズ)」の適用後-1
効果がわかりにくかったので「ぼかし量」を100にしています

2023101504.jpg
「ぼかし(レンズ)」の適用後-2
これは上の例より「焦点範囲」をより狭めたもの
「焦点範囲」ではピントを合わせる距離とその範囲を調整できます。スライダー上に四角い枠が見えると思いますが、この枠自体を左右にずらしたり、枠の幅を調整することができます。特に枠の幅は「被写界深度」に相当するもので、幅を広げれば被写界深度が深く、幅を狭めれば被写界深度が浅くなります(そんな感じの動作をしています)。この例では上の作例より幅を狭めて被写界深度を浅くしたため、ピントの合った中央の花に近い距離の景色もぼけが強まっています(わかりにくいかもしれませんが…)

2023101505.jpg
一方、これは「奥行きを可視化」にチェックを入れた状態
「焦点範囲」のスライダー上の色と画像の色とが同じになっていて、ピントを残したい範囲とぼかしたい範囲をその色を手がかりに「焦点距離」のスライダーを調整します(うまく言葉にしづらくてすみません)

2023101506.jpg
これは「奥行きを可視化」を有効した上で、「焦点範囲」のスライダー部分をマウスでプレスした状態。画像中で白くなっている部分がピントが残る範囲だと思われます。このようにしてどの範囲をぼかすかの確認と調整が行えます


 いくつかの写真で試してみたのですが、被写体を検出した際の輪郭部分が不自然になることが気になりました。例えば人物の場合、肌の産毛が消えたり、暴れている髪の毛が消えたりして、境界が不自然になりやすいです。モノであっても輪郭部分がうまく処理されず、ノートPCのような直線の被写体なのに境界が凸凹になり、ボケが入り組んでしまうこともありました。
 まだ「お試し機能」なので完全ではないでしょうが、特に人物や動物など柔らかな質感の被写体の場合、自然にきれいに仕上げるのは難しそうな気がします。
 ただし、それも鑑賞するサイズによっては気にならないことも多々あると思います。PCの画面いっぱいに表示したり、A4判以上くらいのサイズでプリントしたりしなければOKというケースもあるでしょう。
 用途次第では便利な機能だと思います。
 処理に多少の時間を要するので、それがもっと速くなってくれてもいいですね。

 そのうち「ポイントカラー」も試してみたいと思います。

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