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Godox AD100 ProとX pro [カメラ・写真]

 ワイヤレスフラッシュの話しです。
 実は先々週、先週と仕事で撮影をしたのですが、撮影中に突然、フラッシュが発光しなくなりました。仕事ではキヤノンの5D Mark IVを使っているので、フラッシュ周りも純正で揃えています。コマンダーはST-E3-RT(旧型)にフラッシュは600EX-RTと430EX III-RT。

 どのように発光しなかったかというと、それまで普通に発光していたのに、突然600EX-RTだけが発光しなくなったのです。ST-E3-RT側でもリンク切れが確認できました。現場(取材撮影)なので焦ります。焦りますが、素知らぬふりをして(ここ大事!)、600EX-RTのバッテリーを抜き差ししたり、ST-E3-RTの電源をオンオフしたり。二、三分、ガチャガチャしていたら復活し、その後はトラブルなく撮影が進みました。
 こんなことが先々週、先週と立て続けに起こったのです。600EX-RTが悪いのか、ST-E3-RTが悪いのか、ワイヤレスでの運用なので判断がつきません。もしかすると現場のWi-Fi環境とコンフリクトしたのかもと思いましたが、二つの撮影現場は全く別の会社なので、そういったことは考えづらい。やはり機材由来のトラブルでしょう。
 トラブルが続くと、次の撮影現場での運用が不安になります。来週も再来週もヘビー(ショット数の多い)な撮影が控えています。さらに不幸なことに、お盆でメーカーも休みのため修理に出すこともできません(ちなみに修理料金を調べてみると、ST-E3-RTと600EX-RTを合わせて最低でも三万円くらいにはなりそうです)。

 うーむ、困った。
 しかし、また現場で発光しなくなっては困るので、思い切ってワイヤレスフラッシュを新調することにしました。それもどうせならメーカー縛りから逃れたい。電子接点のないワイヤレス専用のフラッシュなら、メーカー縛りもなくなる。その際は、メーカーごとにコマンダーを用意すればいいわけです。
 調べてみると、というか既に調べ済みですが、そうしたワイヤレス専用のフラッシュを出している主なメーカーは三社ほどあります。

 一社は信頼性の高いプロ御用達のプロフォト。今まで使っていたキヤノンのフラッシュに置き換えやすい製品が「Profoto A2」です。しかし、さすがお値段が高く、一本で約十五万円ほどします。最低でも二本必要なので、そうすると三十万円。さらにコマンダーのProfoto ConnectProが約六万円。このコマンダーにはキヤノン用はありますが、OMシステム用が用意されていません(その場合たぶん「NON- TTL」バージョンを使うのだと思います)。一応、自分もお金をもらって撮影しているのでプロの範疇に入りますが、底辺で(笑)モソモソしているような輩なので、購入したとしても回収するまでしばらくかかりそうです。そんなこんなの理由で、Profotoは候補からは外しました。
Profoto A2
Profoto ConnectPro

 もう一社はニッシンデジタル。割と早くから電波ワイヤレス(NAS)に対応した機器を出しているメーカーだと記憶しています。なにより国内メーカーというのが頼もしい。ワイヤレス専用のフラッシュですが、昨年末に登場した「MG-X」が該当します。薄くて長い立方体の斬新なデザインで、気にはなっていました。値段は四万三千円ほどとそれほど高くはないのですが、ただバッテリーは別売(リチウムイオンの推奨バッテリー以外にニッケル水素などの単三電池が使えるのは○)。何より気になったのが、発光面が丸でなく横に長い四角形であること。フラッシュの照射面が細くなるので使いにくそうに思いました。MG-X本体を二台、三台…とを重ねて発光面積を広げるという使い方もできますが、当然コストもその分増えていきます。
 コマンダー(Air10s)についてはキヤノン用もOMシステム用も揃っていて申し分ないですし、国内メーカーということで応援したい気持ちもあるのですが、システム的に自分には使いにくそうな気がして候補から外しました。
MG-X
Air10S


 そして三社目がGodoxです。最近はプロにも使われている中国メーカーです。中国メーカーというと製品の品質を疑ってしまいそうですが、日本のカメラメーカーの純正フラッシュなんて多くが中国製ではないでしょうか。ただ検品のバラツキなどがありそうで、通販などで並行輸入品を買うと、ヘタなものをつかまされそうで敬遠していました。しかし、数年前から国内ではKPIが代理店になっており、検品や保証に対する不安も払拭され、購入するならKPI扱いのものを買おうと心に決めていました(大げさな…)。
 ともあれ、そのGodoxで自分の用途に合うワイヤレス専用フラッシュが「AD100 Pro」。当ブログでも以前に話題にしたことがある製品です。コンパクトで先に紹介したProfotoのA2の廉価版みたいな製品ですね。価格も定価で約四万四千円。コマンダー(X Pro)についてもキヤノン用はもとよりOMシステム用も用意されています(最近新型が出ましたが、OMシステム用は残念ながらまだない)。今の自分の懐具合と照らし合わせると、もはやこれ一択でした。
AD100 Pro
X Pro
(リンク先はマイクロフォーサーズ用)


 というわけで来週、再来週の撮影に備え、動作確認や操作方法の習得もしなければならないので、さっそく中野のショップへと出かけ、「ふた」揃い購入してきました。購入したものは以下の通り。合計で十二万円ほどでした。Profotoを揃える額の半分以下…。
・AD100 Pro ×2
・スペアの専用バッテリー×2
・X pro-C(キヤノン用コマンダー)
・X pro -O(OMシステム用コマンダー)


 自宅で試用してみたのですが、ワイヤレス製品と割り切っているので余計な機能もなく、本体も小さくて、けっこういいかも、というのがファーストインプレッション。あとは実際に、現場で使ってみて評価がどうなるか。
 ちなみに今回OMシステム用のコマンダーも揃えたので、今後は5D IVのサブカメラとしてOM-1かE-M1 IIIを充てる予定(これまでは5D IIIだった)。こんなふうにメインとサブで違うメーカーのカメラを使えるのもワイヤレス専用フラッシュのメリットではないでしょうか。来週、再来週の撮影が楽しみです(トラブルが起きませんように!)。


2023081801.jpg
スタンドに取り付けたAD100 Pro。
自分が持っているスタンドが日本式なので、AD100 Proを取り付けるにはオス/オスのスピゴットアダプターが必要です。

2023081802.jpg
AD100 Pro。

 
 
2023081803.jpg
スタンド用のジョイントを外したところ。
ジョイントの取り付け穴は二つありました。
なお、アンブレラのシャフトの取り付け穴は8mm用らしいです。
自分が持っているのはコメットのアンプレラ(シャフト径が10mm)なので使えません。別途、アンブレレラを用意しなければなりません。これは想定外でした。余分な出費にトホホです。

2023081804.jpg
本体の大きさはこれくらい。
比較用のレンズはEF24-70mm F2.8 。

2023081805.jpg
AD100 Proの背面。
右下の電源ボタンを押してから左下のダイヤルを回さないと電源が入らない仕組み。
バッグの中で不用意に電源が入らないようにするためでしょう。気が利いています。

2023081806.jpg
X Proを向かって左から。
これまで使っていたキヤノンのST-E3-RTよりも一回りくらい小降りですね。

2023081807.jpg
向かって右から。
ホットシューへの取り付けがダイヤル式だったり、本体のつくりが少々チープなのが残念といえば残念。

2023081808.jpg
発光させてみた。
光量は100W。最小で1/256まで調節可能。
発光角度は取説には書いてないですが28mm〜85mmのようです。
モデリングランプも内蔵していて、これはブツ撮りするときに便利かも。

2023081809.jpg
二灯を左右から直接発光させて色温度チェック。
取説には「5600K±200」とありますが、それよりも色温度が高そう。

2023081810.jpg
中央の銀一グレーカードをLightroomのスポイトで調整をしてみると
「5,450」が「6,450」になりました。ちょっと(かなり)青い?
色温度はちょっとあれかもですが、「色かぶり補正」の値はほぼ変わらない(10→11)ので、撮影後の調整はしやすそうです。


 最後にAmazonのアフィを張っておきます。
 国内保証にこだわらなければ、AD100 Proは三万八千円ほどで購入できます。また本体カラーが白や青や赤やピンクのもあります。自分もどうせならピンクがよかった。
 コマンダーのX Pro(や後継機のX Pro II)もAmazonで扱っていますが、購入の際は技適マークのついたものでないと国内では違法になりますのでご注意ください。










こちらのリンクはOMシステム・パナソニック用です。
キヤノン、ニコン、ソニー、富士フィルム用も用意されています。

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