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UHS-II対応のカードリーダーはどれだけ速いのか [パソコン]

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 数年前からOM SYSTEMのカメラで鳥を撮るようになり、また仕事でもOM SYSTEMのカメラに移行したため、使うメモリカードはUHS-IIがメインになりつつあります。
 それなのに、持っているカードリーダーがUHS-Iにしか対応せず、読み込みがもっと速くならないかと悩んではいたのですが、カメラマン御用達のPROGRADEの製品は1万円を超えるので、購入を躊躇していました。
 改めてAmazonをブラウズしていたら、安価な(3,399円)UHS-II対応のカードリーダーを見つけたので買ってみました。

 UHS-II対応でほんとに読み込みが速くなる?
 本稿はそんなレポートです。

 
 
今までのカードリーダー、これからのカードリーダー

 ↑なんだか、セミナーのタイトルみたいになってしまいましたが、自分が使っているカードリーダーの話しです(笑)。

 これまで使っていたのはバッファローのUSB 3.0対応製品で「BSCR09U3シリーズ」です。ググってみると二〇一二年発売でした。自分がその頃、いろんなカメラを使っていたため、CFやSD、メモリースティックなどに対応するカードリーダーが必要でこれを買ったのでした。今でも普通に使えています。
 改めて取説を見てみると、UHS-Iハイスピード対応とあります。どれくらい速いかは不明。それとUSBの規格は3.0なので、今で言う「USB3.2 Gen1」で、規格上の転送速度は5Gbpsとなります。

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バッファーローBSCR09U3シリーズ


 そしてこれが今回購入したUHS-II対応のSDカードリーダーです。microSDとSDにしか対応していないので筐体が小さい。ですが、ボディはアルミ製、ケーブルもしっかりとしていて信頼できそうな感じがします。UHS-IIに対応していますが、USB規格は(amazonの商品説明を読むと)「3.1 Gen1」とあるので、転送速度は上のバッファロー製品と同じ5Gbpsということになります。
 5Gbpsって今どき遅くない? と感覚的には思うのですが、UHS-II規格の高速なSDカードであっても300MB/s(=2.4Gbps)くらいなので、ぜんぜん余裕があるんですね。


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UGREEN USB-C SDカードリーダー(表面)

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UGREEN USB-C SDカードリーダー(裏面)


UGREEN USB-C SDカードリーダーの外観をチェック

 このカードリーダー、かなりコンパクトです。バッファローのものに比べて面積比で2/3くらい。ただ、金属製なのでしっかりした作りには感じます。
 ところでSDカードの装着ですが、下の写真を見てください。筐体の「UGREEN」のロゴがあるほうを上にした場合、SDカードは裏向きに差します。一度覚えてしまえば大したことはないんですが、インターフェースとして不自然に感じます。なぜ?

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SDカードは裏向きにセット。
違和感があるなぁ…


 ひとつ嬉しかったのが、USB-C端子のカバーが付いていること。パソコンに常時接続するなら気にしなてくていいですが、持ち運んだりするとなると少し気になりますよね。それからしばらく使わないと端子が、サビとまでは言わないまでも光沢を失ってざらついてきます。そういった症状を防ぐ効果もありそうです。ただ、小さくて無くしそうですが。

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USB-C端子のカバー


 残念な点はアクセスランプがないこと。動作中を示すランプがあれば、抜き差しのタイミングが視覚的にわかりやすいんですけどね。あと見た目に、動いている感がして気持ちがいいとか。それからケーブルはしっかりしていていいんですが、常時つなげたままで使う場合を考えると、もう少し長い方が良かった。そういう意味でもこれは携帯目的なんでしょうかね。


読み込み速度(時間)を比べてみた

 普段、OM SYSTEMのカメラにセットされているのが、これらのメモリカードです。連写や仕事で使う場合は、128GBのものを2つセット。鳥などを連写する場合は、RAWで片側スロットに書き込みし、いっぱいになったらもう一方のスロットへという設定。仕事の時はRAW+JPEGで両スロットに同時書き込みにしています。

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普段使っているSDカード
SANDISK以外はUHS-II対応です


 それはともあれ、本題はUHS-II対応のメモリカードリーダーで読み込み速度がどれくらい速くなるかということ。そこで、実際に読み込み時間を計測してみました。従来のカードリーダーと新しいカードリーダー、そしてUHS-IおよびUHS-IIのメモリカードという、4条件の組み合わせです。使ったメモリカードは、UHS-IがSANDISKのExtreame、UHS-IIはカタログスペックが最速のNextrageのUHS-II Proです。

 なお、読み込むデータはE-M1 IIIの約50GB分のRAW+JPEG(3,928ファイル)。これをM1 MacStudioの本体内ストレージ(SSD)に読み込みます。


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UHS-I、UHS-II、それぞれのメモリカードとカードリーダーで組み合わせた場合の読み込み時間
総ファイル容量:約50GB/ファイル数:3,928

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結果をグラフにしたもの


 結果は、やはりメモリカードもカードリーダーもUHS-II同士の組み合わせが最速でした。少し意外だったのが、UHS-IのメモリカードでもUHS-II対応のカードリーダーなら読み込みが速くなるということ。カードリーダーそのものの性能が違うと思われます。
 結論としては、やはりUHS-IIのメモリカードを使うにはUHS-II対応のカードリーダーを使った方が速いということでした。

 …とはいえ50GBの読み込みが9分というのは、個人的には待てない時間ではないです。しかし、今回は50GBで試しましたが、128GBのメモリカードで100GBくらい消費して、その読み込み時間の20分が7分ほどに短縮されるというのであれば、けっこう魅力的ですよね。大容量であるほど、高速なUHS-IIは威力を発揮します。


おまけ

 UHS-IとUHS-IIのカードリーダーにNextrageのUHS-II Proのメモリカードをセットして、Disk Speed Testで計測してみました。
 計算してみると、書き込みでおよそ2.7倍、読み込みでおよそ2.9倍ほどの差が出ています。しかしながら、UHS-IIのカードリーダーでもNextrageの理論値である読み込み300MB/s、書き込み299MB/sには及びませんでした。もう少し頑張ってくれてもいいなぁとは思います。参考まで。

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UHS-I カードリーダーでの計測結果

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UHS-II カードリーダーでの計測結果








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